兄弟げんか、上の子を叱った方が良いのか、それとも下の子を叱った方が良いのか、もちろん状況によりますが、親としてどう対応すれば良いかが分からなくなる時がありました。
良くあるパターンの1つとして、結局最後には上の子が下の子に暴力でガツンと収める、そして親が上の子を叱る。
そんな経験ありませんか?
でも子育てを続けて行くうちになんとなく気がついて来ました。
こんな時、上の子を叱ってはいけなかったのです。
誰も暴力が大好きで暴力をする訳ではなくて、どうしようもない状況に追い込まれてしまうから暴力で解決せざるを得なくなってしまうのです。
暴力を振るまで追い込まれてしまった上の子の心情も察してあげて、早いうちから丁寧にフォローをしていけば暴力はやらなくなっていきます。
年上の子供たちと日々接している下の子は、何かにつけて覚えることが早い、出来ることも多い、そして上の子と対等であると思う場面が多いのです。
それに引き換え、上の子はやっぱり年上だという意識があって、下の子が対等に、ましてやちょっと上から目線で接してくることが本当に嫌な気持ちになります。
下の子は口も達者になるので、上の子が下の子に口で勝てない、口で押さえられないと分かった時に手が出てしまう。
手を出しておとなしくさせるしか術がなくなってしまうだけなのです。
だから、頭ごなしに暴力を振った上の子を叱るだけではなくて、下の子が生意気だったことを認めてあげた上で、暴力はいけないと教えてあげる。
または、上の子本人も暴力がいけないことは良く分かっているので、敢えて暴力のことは言わないで見逃してあげる。
その方が上の子本人の成長には効くのではないかと思います。
人間失敗することは必ずあります、それを一回一回咎めないで許してあげる、そして本人の良心を丁寧に育て、育んであげる。
そうすると徐々にですが、上の子の心が満たされ、成長して行くので暴力から離れていきます。
上の子に対してはそれで良いのですが、では生意気過ぎて上の子をいつも怒らせてしまう下の子への対処はどうしたら良いか?
こちらの方がちょっと難しくて、結論から言うと理解出来る月齢がくることを待つしかありません。
下の子は上の子を見て、真似て、やっていることはどんどん達者になっていきますが、やっぱり理解力は年相応。
ここを大人がしっかり理解してあげることが大切です。
どんなに正当な理由を説明しようが、相手の月齢が達していなければしっかりと理解は出来ません。
もちろん理解力に個人差があって、他の子よりも早く理解できる子供も居れば、反対に他の子よりもなかなか理解できるようにならない子供も居ます。
その理解出来る月齢が来ることを待つというスタンスが非常に大切なポイントです。
だから、しっかり理解するまで下の子を叱ったり、追い詰めたりしなくて良いのです。
でも、ちょっと生意気過ぎたよね、ということは怒った口調とか厳しい雰囲気ではなくてちゃんと伝えてあげる。
そして、今はまだ良く分からないかな?そのうち分かるようになるから大丈夫だよと今の下の子の状態も認めてあげる。
すぐに効果、結果が出ることではなくて、とても地道な対応ですが、それしかないと思います。
子供の人生にとって、たった10年、15年の幼少期。
大人になって、自分で生きて行く人生100年時代を考えれば気長に教育をして行くスタンスでもその子の人生の1割程度の話。
その1割で残りの9割の人生がより豊かに幸せになる可能性が高まるのであれば、10年なんて短い時間です。
だから手を出してしまう上の子も叱らないで、下の子が生意気過ぎるから手が出てしまった、嫌な気持ちだったねと許してあげて、下の子は下の子で生意気過ぎるけれど、自分のどこが悪かったかをまだ理解出来なくてもそれはそれで許してあげる。
それで良いのです、それで良いというかそれしか無いのです。
理解して認めて許す、教育の基本はそんなことでは無いかと思います。
下の子について言えば、上の子をそれだけ怒らせる位に生意気だということは、それだけ知恵がついていたり、生意気に出来るくらいに成長が早いこと。
裏を返せば順調に成長して能力が高まっている、とても本人の成長状況としては良いことだとも考えられるのでは無いでしょうか。
下の子が生意気な態度をとることへの対処は、大前提として生意気過ぎることを無理やり理解させようとしないということです。
生意気な位に出来ることが増えて成長している部分を認めてあげて、上の子たちと一緒に、そして対等に遊びたい気持ちも理解させてあげて、間違いは許し、理解出来る月齢を待ちましょう。
子供の成長は体だけではなくて、心も急速に成長していきます。
気が付けばあっという間に理解出来るようになっているはずです。
子育てで起こりすぎてしまったり、それをどうしたら良いか分からなくなってしまったら、明るくポジディブな考え方で月齢待ちをしてみて下さい。
気が付けば忘れていて、実は勝手に解決していた、そんなことも多くあります。
やっぱり子育ては楽しいです、子供先生が大人を育ててくれています。
子供先生に感謝して、子育てを楽しみましょう。